知らないと損をする!特殊車両通行許可に関する罰則と取締りをわかりやすく解説

知らないと損をする?特殊車両通行許可に関する罰則と取締りを解説

東京都武蔵村山市の特車申請屋さん(運営:紺野行政書士事務所)です。

トレーラーやダンプなど特殊車両と呼ばれる車両は道路を走ることは禁止されています。
しかし、申請して許可を得ることで例外的に走ることができます。

もし、許可を得ないで道路を走ると、罰金、高速道路における大口・多頻度割引停止措置、違反事業者の公表などのペナルティが課されます。

この記事では、特殊車両通行許可専門の行政書士が、特殊車両通行許可に関する罰則と取締についてわかりやすく解説します。
この記事を読むと、これから許可取得を考えている方、既に許可を得て運行している方が、思わぬ罰則を受けないために知っておきたい知識が身につけられます。

罰則

特殊車両(車両制限令で定められた一般的制限値を超える車両)は許可なく、または許可条件に違反して通行させると、罰則があります。
この罰則は、違反した運転手のみではなく、事業主体である法人または事業主もにも同じように科されます(両罰規定)。

では、違反内容ごとにどのような罰則があるのでしょうか。

1.違反内容:無許可

罰則内容
100万円以下の罰金

許可証も持っていたとしても、

車両諸元違反
許可内容よりも実際の車両のサイズや重さが超過している場合です。
例:車両総重量30トンで許可を得ているのに、実測は35トンだった。

通行経路違反
許可経路以外の経路を運行すること。

以上のときには同様に罰則があります。

2.違反内容:許可証不携行

罰則内容
100万円以下の罰金

せっかく許可証を持っていても、取締りのときに有効な許可証を提示できなければ不携行となります。
許可証は提示が義務ですので、車検証とセットにしておくなどして許可証は取り出しやすい場所に保管しましょう。

関連記事はこちら▼
許可証をどこに保管するか問題【特殊車両通行許可】

3.違反内容:通行条件違反

罰則内容
100万円以下の罰金

許可の際に誘導車の配置や夜間通行等の条件を付されることがあります。
これらに違反しての運行は、無許可と同じ扱いになります。

誘導車の配置は多くの許可証に付されている条件です。
せっかく取った許可証ですので条件も守りましょう。

4.違反内容:措置命令違反

罰則内容
6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金

道路管理者による措置命令(積載物(重量)・寸法等の軽減措置、許可を得るまでの通行の中止、夜間条件時間までの通行の中止など)に従わない場合、措置命令違反となります。

国土交通省資料:違法車両への取締まり強化

即時告発 (悪質違反車に対する厳罰)

実は、特殊車両通行許可違反が発覚したとき、一発目から上記のような刑罰が課されることはほとんどありません。
まずは指導がされて、是正されないときに処分されます。(刑罰の規定は、違反しようとする事業者への抑止的効果が見込まれている面があるためです)

しかし、即時告発といって、一発退場的に刑罰が科されるケースがあります。

国土交通省は平成26年5月9日付けで「道路の老朽化対策に向けた大型車の通行の適正化方針」を策定し、今後、悪質違反者には厳罰化していくことを盛り込んで公表しました。
この方針に関係する具体的な施策の一つとして、平成27年1月23日に車両総重量が車両制限令の一般的制限値よりも2倍以上超過している悪質違反者については、違反事実をもって告発を行う「即時告発」の実施方針が打ち出され、同年2月23日に施行されました。
高速道路機構及び高速道路6会社においても、この方針を参考に、悪質違反者への厳罰化を図っています。

国土交通省資料:違法車両への取締まり強化

即時告発の基準とは

どのようなときに即時告発となるのか2通りに分けて説明します。

1.無許可車両の場合

「車両総重量が一般的制限値の2倍以上のとき」です。

計算例

車両重量の一般的制限値が25tのとき
→車両総重量が50t以上。

2.許可車両の場合

「(許可証記載の車両総重量-一般的制限値)+一般的制限値の2倍)以上のとき」です。

計算例

・許可証記載の車両総重量が35t
・一般的制限値が25tの場合
→(35t-25t)+(25t×2)=60t以上

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過積載の目安は?罰則も解説【免停】

取締り方法

取締りは通常、高速道路の料金所などで実施されます。
「指導取締基地」で取締る方法と「自動重量計測装置等」による取締る方法の2通りあります。

(別紙)特殊車両の通行に関する指導取締りの強化について

1.指導取締基地
道路監理員により、警告書、措置命令書の交付、軽減措置等の実施があります。
道路監理員には車両停止権限がないため、警察官と同時に取締する場合が多くあります。

2.車両重量自動計測装置
道路監理員が対応するわけではありませんので、その場で警告書、措置命令書の交付を受けることはなく、後日、事業者へ警告書等が送付されます。
繰り返し違反を行う事業者は呼び出しの行政指導が行われます。

高速道路会社による大口・多頻度割引停止措置

高速道路6会社では、重量超過等の違反が後を絶たず、道路を著しく劣化させる要因となっていることを踏まえ、道路構造物の保全、道路法令違反抑止及び安全走行の啓発を目的として、違反車両に対する徹底した指導取り締まりを実施しています。
高速道路上で違反が発覚して累積点数が増加すると、大口多頻度割引制度において、割引停止、利用停止などの措置があります。

割引停止措置の内容

1.即時告発

即時告発をもって、一部割引停止となります。

車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等の見直しについて

2.点数区分

違反内容によって累積される点数が異なります。

車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等の見直しについて

用語の定義

・指導警告
車両制限令違反車両のうち、措置命令の発出基準に至らない違反に対する指導

・措置命令A
法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所から流出させる行政処分

・措置命令B
法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所まで移動し、当該車両の諸元を車両制限令に規定する制限値(通行許可を受けている場合はその許可値)以下になるよう、積荷貨物の分割等により軽減させる行政処分

・措置命令C
法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所まで移動し、必要な通行許可を受けるまでの間、当該車両をその場に留め置く行政処分

3.累積期間

違反点数が累積される対象期間のことです。

車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等の見直しについて

4.違反点数に応じた措置内容

累積違反点数の増加によって措置内容が厳しくなります。
ちなみに、違反点数は事業者ごとの累積であり、加入する組合を移動しても点数は引き継ぎます。

車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等の見直しについて

まとめ

この記事では、トレーラーやダンプなど特殊車両を扱う方は知っておきたい特殊車両通行許可に関する罰則と取締りについて解説しました。

結論、特殊車両が特殊車両通行許可を得ないで道路を走って取締りで違反が発覚すると罰金のほか、違反点数が累積して高速道路の割引が一部停止したり国道事務所に呼ばれて指導を受けるといったペナルティがあります。
ペナルティを受けないようにするためには特殊車両通行許可を得ること、そして許可に付された通行条件を守って運行することが大切です。

知らずに違反してしまわないか心配な方、特殊車両通行許可に関することでお困りの方は専門家である行政書士にご相談ください。

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